シースリーが
テレワーク導入までに行った
8つのこと

WITH コロナ時代と仕事環境の変化

2020年に入り、コロナウイルスが流行し、今までの生活は一変しました。
外出時はマスクを着用し、「密閉・密集・密接」の3密を避けるのが当たり前になりました。

そして「新しい生活様式」において、働き方も会社へ通勤し勤務する「通常勤務」から、自宅で仕事を行う「テレワーク」に変わりつつあります

東京都庁の調査によると、都内企業(従業員30人以上)のテレワーク導入率は3月末の時点の調査では(24.0%)でしたが、4月末の段階ではテレワーク導入率は62.7%と2.6倍も増えたそうです。

(第330報)テレワーク導入率緊急調査結果と事業継続緊急対策(テレワーク)助成金募集期間延長をお知らせします!~都内企業のテレワーク導入率が大幅に増加~
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/05/12/10.html

6月に入り緊急事態宣言も解除され、テレワーク実施率は5月から多少減少したかとは思いますが、7月に入り、再度感染者数が急激に増えております。この状況下で、企業でも気を緩めず継続的に感染防止に努めなければならない状況です。

弊社も3月末までは、希望者のみテレワークを導入しておりましたが、4月からはどうしても出勤しなければならない事情がない限り、原則在宅勤務を実施しております。

しかし、多くの中小企業様では「何から始めたらいいか分からない」「費用がかかる」「業務の効率が落ちる」「セキュリティ面で心配」などの悩みや不安があり、テレワーク導入へ踏み切れないことも多いのではないでしょうか?

そこで今回、テレワーク導入は考えているが、なかなか導入へ舵を切れない中小企業様に少しでもお役に立てればと思い、弊社が在宅勤務を導入するまでに行ったことをまとめました。 

中小企業でのテレワーク導入は難しい?

テレワーク環境の構築は、「制度が整っていて資本が潤沢な大企業」でのみ導入できると思っている企業様もいるかと思います。しかし、弊社は「そんなことはないのでは?」と思っております。実際、中小企業の弊社でも導入出来ておりますので、まずは出来ないと思っている理由を解決したいと思います。

その1.制度が整っていない

弊社もテレワーク導入前は、在宅勤務に関する社内規定はありませんでしたが、経営層を中心に社内規定を作成し直し、社員へ共有し、素早くテレワーク導入できる勤務体系にいたしました。
多くの場合「制度が整っていない」のではなく、経営者や社員の方が「うちではテレワークできない」という思いが、大きな壁になっていることが多いかと思います。
いきなり、全社員をテレワークにする必要がございません。まずは、テレワークを行いやすい、WEB開発チームや、PC一台で仕事が成り立つ営業などからテレワークを導入し、テレワークに対するメンタルブロックを少しずつ取り除けば、導入に対して前向きになるかと思います。

その2.費用が掛かる

最近では、テレワークで利用できる様々なツールが安くご提供されています。中には無料でご利用できるものもございますので、費用を抑えてテレワーク導入が可能です。
ただ、今回ご紹介する方法は、社員が自宅で利用できるPCがあり、インターネット環境があるという前提になります。もし、在宅勤務できる機器やインターネット環境がない社員がいる場合は、会社で準備いただく必要がございます。テレワークの助成金などを活用頂ければ費用を抑えられますので、この機会にぜひご利用いただければと思います。

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/telework_10026.html

その3.セキュリティ面で不安

情報漏洩や不正アクセスの対策ができないとの理由があり、テレワークを導入できていない企業様も多くいると思います。その場合、リモートアクセスツールを導入すれば、その不安を解決できるかと思います。後ほど紹介しますが弊社が利用している「anyclutch remote」というリモートツールは、自宅側のPCにデータの画面キャプチャ・印刷・録画・データ送信をできなくする設定が可能です。ですので、社内の情報を個人PCに保存して不正利用するということは防げるかと存じます。また、セキュリティはかなり強化されており、二段階認証とアクセス端末許可設定で不正アクセスをしっかり防ぎます

テレワーク導入までに行った8つのこと

①リモートアクセスツールを導入する。

手っ取り早く在宅ワークを行いたいなら、リモートアクセスツールの導入をおすすめします。リモートアクセスツールの導入さえ行えば、おおよそのPCで行う業務はテレワーク可能です。ただ、ソフトによってはルーターの設定(ファイアウォール)を変える必要があったり、動きがスムーズでないものもございます。
せっかく在宅勤務を実施しようと思っても社内PCに繋がらなかったり、繋がっても動きが非常に遅く、結局、通常勤務に戻ってしまう可能性もあります。ですので、事前にテストを行った上での導入をお勧めします。
弊社では、「anyclutch remote」というツールを使用しております。
セキュアな環境で、自宅のPCのOSが古かったり、通信速度があまり早くなくても サクサク利用できます。弊社で販売も行っておりますので、ご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください。

(費用)
月額:  900円(税別)/1ID
年額:10,800円(税別)/1ID
「anyclutch remote」詳細ページ
https://www.anyclutch.me/

②メール送受信を自宅PCから行えるようにする。

自宅でメールの送受信を行う方法は2つございます。
1:クラウド版のメールプランやメーラーの変更
2:社内サーバーでメールの管理を行っている場合は、社内サーバーへのアクセスができる設定への変更
弊社としては、「1:クラウド版のメールプランやメーラーの変更」をオススメ致します。理由としては、メールの設定、導入が非常に簡単だからです。
弊社は、Googleが提供している「Gmail」を利用しております。IDとPASSが分かれば、いつでもどこでもログインができ、メール送受信が可能です。自宅からだけではなく、外出先や出張先でも気軽にご利用できるのでかなり便利です。

(費用)
15GBの容量まで無料でご利用できます。
「Gmail」詳細ページ
https://www.google.com/intl/ja/gmail/about/

③ファイル共有はクラウドストレージを使用

エクセル、ワード、パワーポイントなどのファイルをクラウド上のサーバーへ保存し、運用すれば、いつでもどこでもアクセスできます。
弊社は、「box」というクラウドストレージサービスを利用しています。「box」は、アメリカの大手ビジネス専門誌「Fortune」に掲載された全米売上高上位500社のうちの60%が利用している世界最大シェアの法人向けクラウドストレージサービスです。
クラウドストレージは、社内でのファイル共有だけではなく、社外へのファイル共有も可能です。弊社も、パートナー企業様やお客様へファイル共有はboxを利用しています。容量が大きいファイルなども、すぐに共有できるので非常に便利です。
「box」導入のお手伝いも行っておりますのでお気軽にご相談ください。

(費用)
年額:6,270円(税別)~/1ID
「box」詳細ページ
https://www.box.com/ja-jp/home

④会社の電話を個人携帯でできるように設定

テレワークになっても、会社には電話はかかってきますし、時には発信もしなければなりません。企業によっては、テレワーク実施時はメールでの問い合わせのみ対応や、電話をかけても担当者の携帯番号へ直接連絡してくださいとのアナウンスが流れるところもございます。そうしますと電話で問い合わせたお客様が別の企業に流れる可能性もあります。しかし、社用携帯電話を全社員に配布するとなると費用も手間もかかってしまいます。
弊社では、楽天コミュケーションズが提供している「モバイルチョイス」を利用しています。こちらは、個人の携帯電話を使って、電話番号を変えることなく、受信発信ができ、仕事で利用した分の通話料金のみ会社で負担できる仕組みになっています。そのため、社用携帯電話を新たに購入する必要がございません。
「モバイルチョイス」導入のお手伝いも行っておりますのでお気軽にご相談ください。

(費用)
初期費用、月額基本費用無料
使用した通話料分の費用をお支払いいただきます。

「モバイルチョイス」詳細ページ
https://comm.rakuten.co.jp/houjin/mobacho/

⑤グループチャットの導入

在宅勤務中の報告や相談を電話やメールで行っていたら非常に効率が悪いです。また、何度も電話すると電話代もかかってしまいます。そのため、社内での連絡手段がメールや電話のみの場合は、グループチャットの利用を強くオススメします。
素早くコミュニケーションが取れますし、また相手が既読したのかどうかもわかるので安心です。弊社は「aipo」というグループウェアを利用しています。グループチャットだけではなく、社員1人ひとりのスケジュールも確認できます。
ただ、一点注意してほしいことがございます。弊社もそうだったのですが、「メール」のような使い方にならないように、利用上のルールを決めたほうが良いかもしれません。
例えば、「○○さん お疲れ様です。」のような挨拶を行った後に要件を伝えたり、返信の際も「○○さん 承知致しました。○○を行います。よろしくお願い致します」と返信してしまっては、メールと変わりません。グループチャットは、普段の会話と同じくスピーディーに連絡するためのツールであると思いますので、挨拶無しで要件を伝える、返事も一言で終わらせるなどのルール決めをすると良いと思います。
弊社も初めのうちは、上長に対しての連絡で戸惑いがありましたが、ルールを決めたおかげで以前よりもスピーディーなコミュニケーションができるようになりました。

(費用)
月額:100円(税別)~/1ユーザー
利用する機能によって費用が変わります。

⑥WEBで出退勤を登録

紙のタイムカードや、社内にある特定の機器でのみ出退勤ができないシステムを導入しているのであれば、WEB出退勤ができるシステムへ変更するのも検討いただくのもよいかもしれません。弊社は、⑦で紹介した「aipo」で出退勤の登録できるので、それを利用しています。WEB上での登録できますので、テレワーク時も問題なく出退勤登録ができていました。
テレワークを導入するうえで一番不安に思うことは、「ちゃんと業務を実施しているのか?」ということだと思います。テレワークでは、通常勤務のよう社員の業務実施状況を常に確認することは不可能に近いです。
中には、部屋のドアの開閉を感知するセンサーを設置し、部屋にどのくらいいるのかチェックしたり、定期的にPCのWEBカメラで写真が撮られ、ちゃんとPCの前に座っているか確認するソフトを導入している企業もあるそうです。ただ、そういった管理ツールを導入するのには費用もかかりますし、社員も常に監視されていると仕事がやりにくいかもしれません。特に女性社員ですとプライベートの空間を監視されるのは不快に感じることもあるかと思います。
そのため、弊社は以下のように管理を行いました。

  • 始業時に全社員が参加しているグループに、出勤の報告を行う。
  • トイレや昼食時などの離席時には、離席中の設定を行う(zoomの機能)
  • 終業後、上長に業務報告を行う。
  • 週に一回、部門ごとに今週行ったことの確認、来週行うことを確認する

「何をしたのか」「何をするのか」を明確にすれば、常に確認しなくても成果物でちゃんと業務を行っていたのか把握できます。弊社では、テレワークを実施しても社員の一人ひとり業務効率はさほど変わりませんでした。

(費用)
月額:100円(税別)~/1ユーザー
利用する機能によって費用が変わります。

⑦WEB会議ツールを導入

「zoom」を弊社は導入しております。恐らく、無料で利用できますので多くの企業様が「zoom」を利用しているかと思います。さすがにお客様との打ち合わせや、社内会議を電話だけで行うのは難しいです。
弊社は、WEB会議ツールとしてももちろん利用しておりますが、社内用の「電話」としても利用しております。利用方法は簡単で、出勤中は常に利用可能な状態にし、話したいタイミングでミーティングを開始するだけです。zoomは、カメラoffで利用できますし、無料アカウントだと1回のビデオ会議を40分まで利用可能です。インターネットの契約タイプにもよりますが、多くの場合、インターネット経由で会話したほうが電話するよりも費用を抑えることができるかと思います。また、zoomだと画面共有ができ、確認したい資料を見せながら話すことも可能なので、電話よりも確実に伝わります。
ただ、お客様との打ち合わせや会議だと、40分を超えることも多々あると思います。40分を超えると接続が絶たれるので、その都度接続し直せば利用できますが、手間がかかります。有料プランをご利用いただけますと、時間無制限に利用可能です。1つの有料アカウントを使いまわせるので、必要な時だけ有料アカウントにログインして利用すれば、最低限のコストで運用できます。

(費用)
基本アカウント
無料。参加者総数が3名以上のミーティングの時間が40分間利用できます。
プロアカウント
月額:2,000円(税別)/1ユーザー 
3名以上のミーティングが24時間までご利用できます。

⑧クラウド版の業務基幹ソフトを利用

弊社は、PCAクラウド会計、給与、商魂・商管(販売仕入管理)を利用しております。クラウド版の業務基幹ソフトなので、インターネット環境さえあればどこでも利用可能です。 PCAクラウドの特徴は、同時接続人数での契約になります。
例えば、3ユーザーでの契約でも、5台のPCにインストールができます。
そのため、インストールするPC分の契約が必要ないので、利用コストを抑えることが可能です。弊社も商魂・商管ソフトの利用人数は5名ほどいますが、契約は2ユーザーで契約しており、十分利用できています。

クラウドソフトは「処理速度が遅いのでは?」と思っているお客様もいるかもしれません。PCAクラウドは、現在日本で提供されているプロバイダーの通信速度であれば、問題なく利用できると弊社では認識しております。ただ、プロバイダーにより通信速度の差異がございますので2か月間の無料お試し期間でご確認ください。YouTubeなどの動画プラットフォームが閲覧できる通信速度であれば実用的な速度は確保できるかと存じます。

(費用) 月額:16,200円(税別)~

「PCAクラウド」詳細ページ
https://pca.cthree.jp/user_data/saas.php

2か月間の無料体験はこちらから!
https://pca.cthree.jp/user_data/s-freetrial.php

まとめ

今回弊社のテレワーク導入までの取り組みを紹介しましたが、実は、全社員が毎日在宅勤務実施はできていないです。毎日1~2人は出社しています。

出社しなければならない理由は、郵便物の受け取りです。こればかりは、どうにもなりませんでした。ただ、あまり郵送物の受け取りや発送がない企業様だと全社員テレワークが可能かもしれません。今後、請求書や納品書は、WEBでの送付が基本になるかとは存じますので、書類の郵送は確実に減っていくと思います。弊社も4月以降請求書の送付は、基本メールでの送信で対応しており、なるべく紙からデータでのやり取りを行うように移行しています。

弊社も、徐々に問題点を改善しながらテレワークができる環境を構築していきました。
これからテレワークを導入していく企業様も、テレワークしやすい部署やローテーションで少人数から実施し、改善点などを見つけながら、テレワーク導入する人数を増やしていけば、通常業務と変わらないテレワーク環境を構築できるかと存じます。

今回の記事を見ていただいた企業様が、テレワーク導入への舵を切るきっかけになれば幸いです

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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